横浜市立大学大学院経済学研究科

「グローバル地域研究」プログラムの概要

2003.01.24 公開

 「グローバル地域研究」プログラムは主に社会人特別選抜による入学者向けに 組まれたものである。詳しくは募集要項を見ていただくとして、ここではその概 要を示しておきたい。
 本プログラムは、地域社会に現れる焦眉の問題群に対し内在的・領域横断的・ 臨床的に取り組むことによって、地域と地球をつなげ、地域社会と地球社会に貢 献することをめざす。

(目 的)

  1. 国際的視野をもって地域社会の総合的研究を行う。
  2. 市民の積極的参加を得て地域貢献を果たす。
  3. 高度教養教育の実践。
  4. 学際的研究を行う。
  5. 地域政策についての提言を行う。

(方 法)

  1. テーマを中心とした演習形式の授業。
  2. 3〜4人の教員チームの指導下による共同研究体制。
  3. 土曜日の開講を通じて、社会人が受講しやすくする。
  4. セメスター制(短期集中教育)。

(プログラム)

1.グローバリゼーションと都市

 われわれが文明・文化と称しているものは都市に起源をもつものが多い。技術 革新、生活変化、偉大な思想はほとんど都市から奔出したものである。都市化は 文明化と同義であって、いくつかの先進国では人口の5分の4が都市に居住して いる。都市はまた、諸文明が交流しあい伝播する場でもあり、究極的といえるほ どに進みつつある、今日のグローバリゼーションも都市を媒介としている。それ ゆえ、現代の都市文化を正しく理解するためには、その初期の形態や、種々の発 達過程を比較的に考察することが欠かせない。

2.グローバリズムとリージョナリズム

 グローバリゼーションの進展は、従来の国家の枠組みに代替ないし補完するも のとして、地域の重要性を高めている。それは一方で人々の生活空間としてロー カルな地域の分権化やコミュニティの復権であり、他方では国家を超える広域地 域共同体の動きとして現れている。旧来の国家という枠組みでは解けないリ−ジョ ナルな問題群の解明が待たれている。

3.グローバリゼーションの中の生活世界

 グローバリゼーションの展開は政治や経済、国家の枠組み、社会の編成を大き く変化させるのみならず、人々の生活と意識をも変化させる。とりわけ、生命の 再生産を市場化させる趨勢は、近代社会の前提としての公的領域、私的領域のあ りようにも介入してくる。日常的な生活世界における諸変容に焦点を当てて研究 する。

4.グローバリゼーションと文化

 急速に進行しているグローバリゼーションは、国家あるいは地域に対して、そ れぞれがこれまで独自につくりあげてきた社会制度の変更を迫り、さらにはそれ ぞれが独自の歴史的背景の中で培ってきた文化の変容を迫っている。このような 世界の均質化・均一化の流れに対して、国家・地域・民族はそれぞれどのような 立場をとっているのか、本プログラムでは、世界の均質化・均一化に直面した文 化がいかなる課題をかかえているかという問題について、多角的に考察していく。