ナチスの民族・人種分類――ユダヤ人の定義・範囲――
フランス革命(市民革命・ブルジョア革命)・・・ユダヤ人の解放へ
ユダヤ人の同権化、市民化の流れ。
ドイツでも、3月革命など、ブルジョア関係の進展、同権化の進展。
ドイツ人とユダヤ人の婚姻関係の拡大
この全体的傾向を逆転させていこうとする人種主義・民族主義の政策
「人種冒涜者」に対する見せしめ、バツとしての町中のさらしもの・・・法律的根拠なしに、突撃隊によって。
「私はドイツ人少女」・・・ユダヤ人男性Judeとの関係を人種冒涜者としてさらしものに。1935年7月
「私は、人種冒涜者だ」 (ユダヤ人の首にプラカード)
女・クリスティーネ・N.(ドイツ人)と男・ユダヤ人ボーイフレンドが、引きずり回される。1935年7月
1935年9月15日可決ニュルンベルク法(Reichsbürgergesetz帝国市民法) による:
婚姻関係・血液の混じり具合によって混血度を示し、対象となる本人の「ドイツ人度」、「ユダヤ人度」を判定する方法
(これはあくまでも、ドイツ国内での制度。ナチスドイツが東方に向かって膨張し、支配地域を拡大していくなかでは、東欧諸国の伝統的社会の状態・資本主義的ブルジョア的社会関係の未発達の社会のなかでは、ユダヤ人とその他のマジョリティ民族の混交・混血はすくない。純粋ユダヤ人が割合として多くなる。ナチスの人種理論からして、徹底的迫害の対象となる。)
表の左から右へ、祖父母を出発点とし、非混血か混血か(その程度ごとに)を基準に分類。
完全ドイツ人(祖父母全員、父母全員ドイツ人の場合)、
第二ランク混血(祖父母の一人がユダヤ人で、残り3人がドイツ人の場合)、
第一ランク混血(祖父母の父系統母系統二人がユダヤ人)の場合、
ユダヤ人(祖父母世代の3人がユダヤ人で一人がドイツ人の場合)、
ユダヤ人(祖父母全員がユダヤ人の場合)
それぞれの両親、そして、本人、そして、その子供の「ドイツ人度」(「ユダヤ人度)、ドイツ市民権獲得可能性が、判定される。
左端の欄:
男・完全ドイツ人と女・4分の1ユダヤ人の結婚は認め、8分の1となるその子供をドイツ人と認める。
夫・完全ドイツ人、妻二分の1ユダヤ人については、許可を得た場合にのみ、結婚を認める。
男・完全ドイツ人と女4分の3ユダヤ人の場合、さらに男・完全ドイツ人と女・完全ユダヤ人の結婚は、禁止(verboten)。