皆様
ご存じのように現在、都立大学ではファシズムといって過言でない尋常ならざる事態が展開しています。都は、都のなかに大学管理本部を設け当局の主導で改革案「東京都大学改革大綱」を策定してきましたが、石原都知事はこの6月末、大学管理本部長を突如解任し、新本部長を据えました。そして、大学管理本部は8月1日、「都立の新しい大学の構想について」を突如発表したのです。新本部長に代わってわずかひと月のことです。ある筋からの情報では、この構想の策定は、5人ほどの「有識者」によって策定されたと言うことです。都立では、これまでも都の主導で改革構想が展開されてきたのですが、ここにいたって、さらに超越的・独裁的と言っても良いような展開になってきたわけです。
都立大学の現在のような展開は、市大にとって決して対岸の火事ではありません。市大改革案の策定作業は、「プラン策定委員会」の不当な秘密主義のもとで、行われています。教授会が無視され、この秘密主義のもとで、少数の者が、大学の在り方という重大事態を決定することになりますと、都立のような最悪の展開を許す余地を作ってしまいます。と言いますのも、改革案がいかなる方向でまとまるにせよ、この策定プロセスに、全学のすべての教員が教授会のレベルで関わることなく、進みますと、教員組織の活性を著しくそこない、抵抗力を弱め、当局のファッショ的な独走に歯止めをかける力を喪失させるものとなってしまいます。今、何よりも必要なことは、全学的な視点をも踏まえつつ、教授会レベルでの忌憚のない議論を展開することであると思います。それぞれの教授会でよろしくお願い致します。なお、以下に都立大学教職員組合の声明をつけておきます。
また、添付しましたのは、先日教員組合が行いました学生へのアンケートの結果です。ご参照下さい。
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2003年8月4日 東京都立大学・短期大学教職員組合中央執行委員会