第3回大学改革推進・プラン策定委員会報告についての
総合理学研究科八景研究科委員会における意見
総合理学研究科長 榊原 徹
8月28日(木)に開催しました臨時八景研究科委員会で下記のような意見が出ましたので報告いたします。なお順不同となっています。
1. 独立法人化を想定した組織体制案は憲法23条で謳い、学校教育法第52条以下で保障している、大学の自治を完全に無視、否定するものであり、全面的な再検討を要求する。
2. 大学の自律性を保つために学長は理事長を兼ねるべきである。
3. これからの大学の生き残りを図るためには教育研究面での競争力を持つことが必要不可欠である。この点から、大学院博士課程後期を維持するべきである。なお私学の多くが雪崩をうって大学院設置を推進したことからみて、博士課程を持つことのメリットは出費より大きいはずである。
4. 人事に関しては専門家が専門家を選べるようにするべきである。
5. 教授会の役割、位置付けがはっきりしない。どのように変わるかを明確にするべきである。またこの案では教授会は人事権、予算権を持たず、学問の自由と大学の自治が根絶やしとなり、自由な批判精神、民主的な雰囲気がなくなってしまう。
6.
教員の身分、待遇や研究費を不安定化して、人事とお金で言うことを聞かせようとする任期制・再雇用制等の制度は受け入れられない。
7. Practical とLiberal Artsは矛盾する概念であり、定義があいまいで、理念が明確でない。何故、三学部を統合しなければならないかが分からない。
8. Liberal Arts化(教養大学化)と産学連携の目指す方向は逆で矛盾している。
9. この案では財政的効果、教育的効果が見えない。具体的に算盤をはじいているとは思えない。
10. 入試などを含めもっと具体的な部分を詰めていかなければ、この案が妥当かどうか分からない。
11. 理学系大学院の組織のあり方、例えば生命科学系のワーキンググループを作り具体的な検討に入れる状況に早くするべきである。
12. 改革すべき点があることは理解するが、他大学と比較してもうまくいっている(むしろ勝ち組み)。現状の体制を何故ここまで大幅に変える必要があるのか。これでは明るい将来像が見えてこない。
13. たった15分のヒアリングでいろいろ意見を部局長などから聞いても、それはあくまで意見を聞いたという既成事実を作るためで、何も変わらないのではないか。
14. 形は大学の案ではあるが実態は、あり方懇談会の意見ではないか。何人の教員がこの案を支持しているのか。
15. このような案を作成する学長は我々の代表とは言えず信任できない。