教養ゼミAの運営の仕方
たたき台として、次の本から抜粋。
齋藤孝『会議革命』PHP文庫(2004年4月刊・・・2002年10月にPHP研究所が刊行した本が文庫本化された)
教養ゼミAで活用できる(活用したい)発想
1.ゼミのあり方
「攻めるコミュニケーション」・・・「参加者が積極的にアイディアを出しあって物事を決定する場」
「攻めの姿勢」・・・「何かを生み出すべく積極的にチャレンジしていく」
「仕事は『攻めの姿勢』で取り組めば楽しく」なる
2.テーマ・問題の発見
グループ(5人)ごとの共同テーマ・問題と個々人のテーマ・問題
グループのテーマ・・・「誰もが関心がある普遍的なテーマ」(これならグループの全員が何らかの関心を持っており、何らかの文献を探し、研究し、報告できる、というテーマ・問題)
3.グループで議論できる場の設定
一人一人の距離があまり遠くないことが必要。
「グループの真ん中に一枚の紙を置き、それに適当に書き込む形」
4.「20分ほどの議論・・・グループごとにベスト3のアイディアを決めてもらう」
それを中心にして、各グループ数分間のプレゼンテーション
5.ベスト3のアイディアを板書・・・・最後にみんなで一人3票ずつで投票。
6.「会議革命」のゼミ・スタイルでは、「すべてのアイディアが平均点である必要はありません。ひとつでも突出したよいアイディアが生まれれば、その会議全体を成功だとみなします。実現可能で、しかも本質的な影響力のあるアイディア。」
7.アイディアでは、「たとえそれほど秀逸なものがでなかったとしても、粗方の問題点を全員が吐き出しあい共有することの効果は、はっきりと残ります。結果だけでなく、コミュニケーションの密度が重要なわけです。」
8.「ゴールに向かって努力していくことによって、ゲームのプロセス全体を遊びとしてより愉しむことができる・・・全力を出し切って、お互いにその感覚を共有しあうことができれば、(ゼミの)結束も高まる。お互いの脳ミソを混ぜ合わす経験を通して、(ゼミ参加者の)コミュニケーション力を高める。」
-------たたき台としてのシラバス------
4月7日ガイダンス
ゼミを豊かな意見交換の場とし、耳学問の場、積極的意見表明(その訓練)の場、自分の問題(調べて見たいこと、疑問に思い考えて見たいこと、表面的なことから深く立ち入って検討して見たいこと)を発見、追究し、報告書をまとめる(その基礎訓練)ための場とするため、12日までにやってくること:
T.齋藤孝の諸著作の中から少なくとも一冊に目を通して、感想、意見(異見)、疑問点などを簡単に報告できるようにしておく。
@『会議革命』PHP文庫、2004年、552円(税別)、A『コミュニケーション力』岩波新書、2004年10月(11月、第2刷)、700円(税別)、B『読書力』岩波新書、2002年9月(2004年5月、第13刷)、700円(税別)、C『質問力』筑摩書房、2003年3月(2004年11月、第14刷)、1200円(税別)
U.最近の新聞記事を調べ、考えて見たい、調べて見たい、深く追究して見たい問題(疑問点)をいくつかピックアップする(三つほど)。
あるいは、常日頃、この問題を考えて見たいと思っている問題・テーマ(大小いろいろあるだろうが)を3つほど、自分なりにまとめておく。(7月に、そのテーマのどれかについて、レポートを書く、それをみんなの前で報告する)
@4月12日(火曜日)
1時間目 一人3分×30人=90分の自己紹介
2時間目、グループ分け(5人×6組、各グループ内での順番制での司会、書記、報告者の決定)と
そのグループごとに分かれて、第一回:何を問題とすべきか?何をテーマとすべきか、を議論。
その記録を一部紹介(プレゼンテーション)。
図書館見学(司書による全館案内)・・・問題となったテーマをどのように調べていくか? その第一の場が、図書館での情報検索。
各人の報告・第一回目
A4月19日
B4月26日
C5月10日
D5月17日
E5月24日
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各人の報告・第二回目
F5月31日
G6月7日
H6月14日
I6月21日
J6月28日
---総括(各個人の総括的報告)---------
K7月5日 90分+90分=180分
一コマ(90分)4人で、二コマで8人。
一人の持ち時間、20分程度、10分報告、10分ディスカッション程度。
L7月12日 180分
M7月17日 180分
N7月24日 180分
最終レポート提出:個別の報告テーマの他、「自由意見欄」を設定:
教養ゼミAのよかったところ、改善すべきところ、これだけはやめたほうがいいこと、などについて自由に意見を書く。