EU拡大と労働問題



(1998年)











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アムステルダム条約 アムステルダムじょうやく The Amsterdam Treaty マーストリヒト条約は1992年の6月から始まった批准の段階に至って大きな障害にぶつかった。デンマークが国民投票で批准に失敗し、フランスの国民投票では過半数の賛成を得たものの僅差の勝利で、半数近くが反対票を投じたため、マーストリヒト条約の見直し論が浮上し、政府間交渉の結果、97年6月、新しいEUの条約としてアムステルダム条約が結ばれた。

改訂された主な点は次のようなものである。(1)シェンゲン協定を条約に組み入れる、(2)「社会憲章」を付属文書から条約本文に組み入れ、不参加だったイギリスも参加する、(3)首脳会議の採決は全会一致が原則だが「建設的棄権」の原則を採用する、(4)WEU(西欧同盟)との関係を強化する、(5)閣僚理事会に共通安保・外交政策の上級代表を務める事務局長を新設する、(6)新規加盟国が6カ国以上の場合は加盟1年前までに機構改革を行うための政府間協議を行う。

この条約は2000年12月、ニース条約により改定された。

(現代用語の基礎知識 2002 より)

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シェンゲン協定:人の移動に関する特定8カ国の自由化。