「工場」の概念整理をした後での統計分析

・・・・・その結果は、機械制大工業の発展
    その中心的メルクマールである、蒸気機関を持った工場の数の増加、蒸気機関の台数、力織機などの増加など。


第七章の三の(1)繊維生産部門 の一節


第88表・・・・「工場」の総数は、減少。
        しかし、本当の意味での近代的工場は、着実に増えている。
        減っているのは、問屋制の支配下にある「工場」や機小屋

 つまり、機械制大工業が、古い生産様式を駆逐している現実。

   第89表の説明・・・・「統計」で示されている「工場」数の減少は、実際には、工場による問屋や機小屋の駆逐を意味している。

「この部門における機械制大工業の発展を判断するためには、力織機の台数に関する資料を取るのが、何よりも便利である。1860年代にはそれらは焼く1万1千台であったが、1890年には約8万7千台であった。したがって、機械制大工業は非常な速さで発展したわけである。」(35ページ)




(五)食料品の生産部門 の一節


「小さな企業経営」と本格的な工場との混同・ごちゃまぜ

「機械制大工業の成長を判断するためには、まず最初に「工場」の概念のための一定の標識を確定しなければならない・・・・このような標識として、われわれは蒸気発動機の有無を取り上げる、蒸気力製粉所は、機械制大工業の特徴的な随伴者なのである。」


古い統計(1860年代の統計)では、「工場とは何の共通点もないし現在でも工場にはいれられていないような小さな企業経営を数百数えている・・・・」


(七)結論 の一節
機械制大工業という意味での工場は、すなわち、
「ロシアにおける工場の数は、農民改革後の時代に急速に増加しつつある」

「工場統計」には、小さな手工業、クスターリ的および農村経済的な企業経営がまぎれこんでいる」