総括及びEUについて(K.R.RepNo.3

タイトル:国際人とEU             

1. 国際人とは
2. 国際人とEU



1. 国際人とは

 我々が国際人という言葉を思い浮かべるとしたら、そこには人の数だけ答えがある
ように思われる。英語がしゃべれる人と答える人もいれば、海外経験豊富な人と答え
る人もいるだろう。
 日本で国際化や国際人といった言葉が叫ばれるようになって久しい。英語教育が重
視され、第三の言語を習得するべきであるとか、海外留学はもはや特殊なものではな
く、多くの人が体験できるぷろぐらむとなった。また、海外旅行者は年々増加してお
り、飛行機に乗るということや海外で暮らすことは、もはや夢物語ではない。また、
インターネットの登場により、遠い世界が身近に感じられるようになった。
 たしかに、われわれの周りには以前と比べると、英語を話せる人や海外の情報に精
通している人は多くなっているのではないだろうか。特に格安航空券の登場やTOEIC
等のスキルが就職に重視されることもあり、若年層における海外とのかかわりは大き
くなっているだろう。また、幼児教育に英語が採用される学校(インターナショナル
スクールではなく)もあるなど、現在、日本において国際化は進められていると思
う。
 しかし、英語を学んだり、海外経験をすること=国際人といってよいのだろうか?
なかなか気づかない要素が問題を引き起こしてしまうこともよくある話だ。
例えば『使ってはいけない英語』という本には、英語の使える日本人が間違った英語
の使い方をして、問題を起こしたことが書かれているが、この本を読まなければ気づ
かないような英語の盲点は多く存在していると思う。
 たとえば、よい仕事をした部下に「がんばってね。」という場合、なんと言うだろ
うか?
ある日本人はPlease work harderといって、部下を怒らせた。
 また別の例で難解な仕事を頼まれ、I’ll manage it.といわれ、上司から怒られた
日本人もいる。

上記の解説 Please work harder.(もっとよく働きなさい)ではなく I’ll
count on you.
(これからも頼りにしてるよ)やKeep your good job(その調子
で。)など。
I’ll manage it.(やらなきゃいけないんならやりますよ。)ではなくI’ll try
it.
(がんばります。)や I won’t let you down.(失望させません。)など。

日本人は発音についてよく注意を受けるが、このような英語の使い方は、実は英語学
校でもあまり教えない。しかし、これらは決して軽視できる問題ではないだろう。
 また、日本人が失敗する例として、宗教の戒律をを無視した行為も取り上げられ
る。たとえば、イスラム教徒に豚肉を出してはいけない話は有名だが、彼らは豚が関
係している料理全般を食べられないのだ。つまり、スープに骨一本でも使っているな
らば、彼らにとって、それは食べてはいけないものなのだ。われわれ日本人は、これ
らの要素を軽視しがち、もしくは熟知していない。
 上記で紹介した例はほんの一部であり、我々が無意識のうちに問題を起こすことは
よくある話である。それでは、このような問題に気をつけるには、どうすればいいの
だろうか?
 これらの問題の多くは、我々が我々の常識で動いてしまうことと、無知なゆえに起
こってしまう問題があると思う。たとえば、日本人同士で食事をする場合、我々は
我々の常識で食事をするが、外国人と食事をする場合、おもわず意識しなければなら
ないファクター(戒律やマナーなど)を忘れてしまうこともある。また、上記の英語
の使い方のように無知ゆえに、思いがけないトラブルがおきてしまう。
 そのため、多くの相手とふれあい、それらを意識することが重要になるのではない
か?例えば、多くの民族と食事に行く経験をすれば、戒律を意識できるのではないだ
ろうか。
 また、自分が日本人であることを意識し、多くの国の習慣と比較しながら研究する
ことも重要であろう。自分の常識が相手の常識と異なることは、むしろ当たり前のこ
とと考えておいてもよいだろう。
 国際人とは何か?それは、ただ英語が喋れるだけではない。海外経験が豊富なだけ
でもない。自国と他国の文化に精通し、それらを使いこなせる人物のことではないだ
ろうか。


2. 国際人とEU

 それでは、EUは国際人を育成するのにどのような点が役立つであろうか?
 やはり注目すべきは移動の自由であろう。EU内では、移動の自由によって多くの
国々の文化と触れ、交流できる。以前、EU大学(ドイツ)で学んでいるポーランドの
学生が、EU大学に来ているEU内の多くの人と触れ合うことやドイツに実際に居住する
ことにより、それまで意識しなかった多くのことに気が付けた、と語っているインタ
ヴューをみた。そのインタヴューに対して、国際人への道を見つけたような気がす
る。
 私自身もイギリスやオーストラリア、果ては短期滞在ではあったものの、多くの国
で多くの人々と出会い、語らい、ともに生活することで、多くのカルチャーショック
を受けた。それと同時に、自分が日本人であることや意識もしなかった彼らの常識を
知ることができた。
 もちろん国際人になることは容易なことではない。しかし、それを達成することが
これからの課題になるのではないだろうか。