(3)方法・・・史料群(証拠群)とその検証、その繰り返し。
(他人の叙述・説明に疑問をいだく→誤りの発見→訂正→事実の確定→事実群の確定→事実相互の関連=論理的連関の確定)
これこそ歴史学の王道、そして、科学の王道。
個別の史料を厳密に確定していく作業と、
それら確定された史料の大群を整理していく作業、
それら史料が表現する人間・社会の全体像を構築していく作業、
それを学界・社会(学生・市民)に知らせていく作業(論文など)、
他人の検証作業に、自らの研究結果を素材として提供する。
社会全体として、歴史の正確で豊かで総合的な認識を構築する。その一端を担う。
しかし、史料の発掘、史料の閲覧可能性については、時代的制約・政治的制約・経済的制約などがあります。
史料(文書・証拠物件)が、利害対立、政治対立、経済対立、民族対立などの現場でつくりだされたものだから。
また、たとえば、ドイツの史料を自分の目で確かめるためには、ドイツ語ができなければいけません(武器としてのドイツ語、手段としてのドイツ語)、ドイツに行くことができなければならない、など。