ヒムラーの1940年春の秘密覚書



−人種・諸民族の階層的位置づけ−


 最上位に、ドイツ民族。ドイツ民族は共同体として、一体化し、強大化する。



他方、

「東部にいる非ドイツ人諸民族の取り扱いに際しては、できる限りたくさんの個別の民族を識別し、対処するようにしなければならない。すなわち、ポーランド人とユダヤ人の他に、ウクライナ人、白ロシア人、・・・・・・」

「スラヴの劣等人種」
 
 最底辺にユダヤ人








東欧諸民族をバラバラにし、無知蒙昧な労働奴隷に。

  
 「ユダヤ人はヨーロッパから出ていかなければならない。われわれがそうしなければ、ヨーロッパの和解は達成できない。」

 「ユダヤ人という概念自体が、全ユダヤ人をアフリカへ大規模に移住させ、その残りはひとつのコロニーに移住させるという可能性によって、完全に消え去ってしまうのを見たい・・・」

 

念のために付言すれば、上記箇所は、ヒムラーも最初からユダヤ人殺戮を構想していたわけではないことの明確な証拠。
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出所:拙著『ドイツ第三帝国のソ連占領政策と民衆1941−1942』同文舘、1994年, p.34-37。