横浜市立大学市民講座 「アウシュヴィッツへの道」 2006/6/7
戦後ドイツの「過去の克服」 石田勇治
1 「過去の克服」の現在
□ヘルツォーク大統領(94)ワルシャワ蜂起
□ラウ大統領(99)強制労働
□ヴィツォレク=ツォイル経済協力開発大臣(04)先住民虐殺
□モンパー・ベルリン市議会議長(05)アルメニア人虐殺加担
□シュレーダー首相(05)
□戦災経験に新たな注目 被害者意識の表明
□ホロコーストの文脈展開
コソヴォ空爆(99)
2 「過去の克服」への視座
□持続的プロセス
□戦後社会の再建
□人権意識の成熟
□国際的共同作業
3 「過去の克服」の展開
□占領期 アメリカ軍イニシティヴ
□アデナウアーの時代
二重の戦略(規範の設定と旧ナチ派の社会統合)
連邦補償法制定、ルクセンブルク協定
国内裁判の停滞
□最初の転機
アイヒマン裁判(61)、アウシュヴィッツ裁判(63-65)
□時効論争(60,65,69,79)
□ブラント首相の登場
□シュミット首相
□ヴァイツゼッカー大統領の演説(85)
□世論の変化、「68年世代」、メディア、批判的歴史学、緑の党
□コール首相
ビットブルク事件(85)、「歴史家論争」(86)
□ドイツ統一
強制労働補償基金の設立(00)
4 ドイツの「過去の克服」が映し出す日本の現在
□盧武鉉大統領
□日独比較の不可避性
□外交と道義
□小泉首相の靖国神社参拝問題
石田勇治 東京大学大学院総合文化研究科教授 著書『20世紀ドイツ史』(白水社)、『過去の克服 ヒトラー後のドイツ』(白水社)、資料集『資料ドイツ外交官が見た南京事件』(大月書店)、論文「ジェノサイドと戦争」『岩波講座アジア・太平洋戦争』第8巻(岩波書店)等。