テキスト
ハルトムート・ケルブレ著永岑監訳
『冷戦と福祉国家―ヨーロッパ1945〜89年』
日本経済評論社、2014年4月刊
講義の眼目・・・ヨーロッパの戦後史を素材にしながら、日本や世界のことを考えてみる。
1.各章について、内容のエッセンスの紹介ないし補足説明
問題意識を持ってもらうための質問・それへの回答
受講生の感想、疑問点、調べてみたいテーマ、論じるべき点などの発言・応答。
2.テキスト、それに基づく講義、議論などを踏まえ、
ヨーロッパ社会の戦後の変化を考え、日本や世界各地の変化との違いと共通性などを考えながら、
自分の特に関心・疑問を持ったこと、問題を発見し、自分の探究したいテーマや問題を発掘する。
それを講義感想カードに書く。
その講義感想カードを素材にしながら、議論する。
3.そうした問題発掘、探究ないし調査したい問題の発見を踏まえて、
各人は最終報告として、
A4で8-10枚程度の総括報告をまとめる。
総括報告の論文の構成は、
タイトル・サブタイトル
はじめに
(問題意識、なぜこの問題・テーマを選んだのか、問題視角、問題の限定)
第1章
第2章
・・・
・・・
むすび(結びにかえて、結論、結、まとめ)
主要参考文献(10点ほど)
最後に:講義全体についての感想(600字から1200字程度の間で)
4.総括報告の提出は、電子ファイルを一通(nagamine@yokohama-cu.ac.jpに提出)と
プリントアウトしたものを一通(最後の講義の時に提出)。
5.過去の受講生の総括報告のテーマ
「冷戦期のインドによる非同盟外交
ジョージ・オーウェル『1984年』からの連想
鎖国と移民抑制政策
フランスの移民政策の歴史と課題
ヨーロッパ諸国における移民の実情――報じられない素顔を探って――
日本とヨーロッパの労働比較ー日本人は本当に働きすぎなのか―
ヨーロッパに残る東西冷戦の影響―現代に残る東西ドイツの格差に注目して―
誰もが住みやすい社会とはーフィンランドのダイバーシティの実現の考察―
現代ヨーロッパのキリスト教―世俗化と懐疑主義―
ソビエト型社会保障と福祉国家― レーニンの「労働者保険綱領」の影響を考える―」
メディアとヨーロッパ0メディアから見えるヨーロッパ社会の諸様相―
ドイツにおける「68年運動」―戦後ドイツの「過去の克服」との関連から―
家族の多様性―スウェーデンの「婚外子」とフランスのPACS制度について―
民事連帯契約法 (Pacte Civil de Solidarité) - 共同生活を営む内縁のカップル(異性、同性を問わず)を対象に、
法的婚姻関係になるカップルと同等の権利(結婚より規則が緩い)を認め、公証する制度。1999年にフランスで制定された(フランス民法第515-1条)