シオニズム、シオニストの思想と運動、シオニスト国家イスラエル



イスラエルには、同じユダヤ人といっても、
 多様で対立的な諸潮流・多様な系譜のユダヤ人がいる。


イスラエルを統合する主義、すなわち、
 シオニズムにも、右から左まで、多様な傾向の個人・潮流。

 その出自(世界の、とくにヨーロッパのどこの国地域からの出身か)により、多様なユダヤ人。


ユダヤ人が多様な政治的文化的諸潮流から成る総合的呼称・概念であり、
イスラエルの国家を支配している潮流がどのようなものであるか、つぶさに検討する必要がある。


シオニズム・シオニストが支配する国家であるにしても、そのシオニズムの内容・主張の力点を検討する必要がある。

したがって、
イスラエルとユダヤとは、区別・相互比較を各種レベルで行う必要がある。

早尾貴紀『ユダヤとイスラエルのあいだ――民族/国民のアポリア』青土社、2008年3月刊



ロシアからイスラエルにやってきたロシア・ユダヤ人シオニストについては、

Cf. 鶴見太郎『ロシア・シオニズムの想像力――ユダヤ人・帝国・パレスチナ』東京大学出版会、2012.
     同 『イスラエルの起源――ロシア・ユダヤ人が作った国』講談社選書メチエ、2020.






2023年10月から2024年現在のイスラエル国家の軍事的ガザ攻撃に的を絞った場合、

すなわち、ガザへのジェノサイドという現実に的を絞った場合、2024年7月11日の報告では、

ナチス・ドイツの占領下におけるワルシャワ・ゲットー蜂起とそれへの徹底的殲滅作戦比定しないわけにはいかない。





徹底的殲滅作戦を実行したシュトロープ(すなわちナチス親衛隊将軍で死刑執行人)の獄中での「告解」は、
同じ獄中で聞き取ったモチャルスキの天才性もあって、殲滅作戦の前景化に関する素晴らしい一次史料である。

カジミェシュ・モチャルスキ『死刑執行人との対話』恒文社、1983。