2025年夏季エクステンション講座
6月21日(6月22日対ソ奇襲攻撃命令・バルバロッサ発動,記念日前日)
13時30分〜15時30分
テーマ:「第二次世界大戦はいつから始まったのか
――ホロコ―ストの展開の検討から見えてくることは何か――」
はじめに――問題意識――
第二次世界大戦の開始・・・・通説・通常の歴史認識・通常のイメージでは、
1939年9月1日のヒトラー・ドイツのポーランド奇襲攻撃・開始
(ほとんどの世界史教科書、世界史通史、その他の定義)
ところが、日本の歴史叙述では、「太平洋戦争への道」は、主要なテーマとして認識されるが、
「第二次世界大戦への道」という意識は、見られないようである。
なぜか、第一世界大戦において、日本は日英同盟により、対独宣戦布告、対独戦を行ったが、
世界戦争への参戦という意識は、軍民ともに希薄だったのではないか?
石橋湛山のいうように日本の参戦は、「火事場泥棒的」で、ヨーロッパ諸国が大戦戦争に巻き込まれていく中、
極めて小規模な対独戦、そして簡単な勝利、という経験しかないのではないか?
「世界戦争」という概念は、まったく日本の経験からしても、実際の軍事行動からしても、浮かんでこない概念ではなかったか?
しかし、ドイツとヨーロッパ諸国にとってはどうなのか?
1939年9月から、世界戦争に突入したという事実はあるのか? またその認識はあったのか?
第二次世界大戦は1939年9月1日始まった」というのは、その後の戦争の経過をしったうえでの、結果論ではないのか?
1940年9月27日、三国同盟締結・・・この時点では、実際に戦争状態にあったのは、「欧州戦争」と「日支誌紛争」
「アメリカを仮想敵国とした」三国同盟、「アメリカと戦争をする」ということの結果予測・・・・山本五十六には存在したが、
松岡洋右には存在しなかった(松岡は、三国同盟を「日ソ独伊」四国同盟に育成し、アメリカ・イギリスを抑え、
日米戦争を避ける、との構想)…「避ける」??