ヒトラー『続・わが闘争』角川文庫より抜粋
ーー民族主義の主張・外交政策(構想)とは何か――
ヒトラーは、彼の主張を引き出してきた彼の世界史の「学び方」・諸事実・諸側面の「捉え方」を
いろいろの角度から自説「立証」に使う。
彼の主張が敵対諸勢力からまったく理解されない(多数の根本的批判がある)ことを当然の前提として、
それらと闘って、自分の信念を信者・崇拝者・支持者に訴えることに注力。
まさに、自説展開の「闘いの書」
序言
ナチス(国民社会主義の「ドイツの外交政策の基本思想」
「敵対者の誤りを承認させるのは不可能だ」
ドイツ革命⇔敗戦・・・・「崩壊の時代からドイツを破壊した人物たちが現在の統治者」
「彼らの一般的な世界観的、政治的立場の結果として、私の中に不倶戴天の敵を見ていた者」
国民社会主義運動は、
「今日その対外政策において、ドイツ民族とその政治生命内で完全にバラバラにされ、孤立している。
市民的な国民政党の先刻周知の愚昧と不能、膨大な大衆の無関心、さらに強力な同盟者としては怯懦が、
内部における祖国とドイツ民族の全般的な敵たちの攻撃と手を結んでいる。
この怯懦とは、その全存在からしてマルクシズムの害毒に対抗できず・・・・」
「マルクス主義」・・・「民族と国家への裏切り者」
第一章 生存闘争と平和的経済戦争
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「歴史とはそれ自体、民族の生存闘争の過程を著したものである」
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「政治の持つ最高課題が、民族の生存を維持し、継承することであるとするならば、
この生存とは、政治自体がこれと闘争し、もみ合い、このためにそしてこれによって決定される永遠な命題となるわけなのだ。」
「政治とは常に生存闘争の上での先導者であり、統率者であり、組織者のなのであり、この政治こそが・・・・
民族が生きるか死ぬかという決定をする作用をもたらすのだ。」
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「最も恐るべき戦争とは、まさしく今日人々の目にはこの上もなく平和であると映る闘い、つまり平和的経済戦争なのだ。
この経済戦争こそ、最終的結末においては、世界大戦によってもたらされる犠牲者の数もおよばぬおびただしい数の犠牲を出すものなのだ。」
24
「基本的に好戦的な性格を持つ政治を行えば、その民族を数々の悪習や疾病の徴候から遠ざけておくことができる。」
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「流した血に値する平和がくることを民族全体にうけあうことができないような目的にために戦い抜いた戦争などは、
民族体にとっての暴挙であり、民族の未来に対して犯した罪悪でしかあり得ぬ。」
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「原則的な平和政策・・・・総体的にとらえれば、いつかはきっと民族全体を弱体化へと追い込む・・・」
「平和的に国外移住を行うとか、産児制限を行う・・・」など、「原則的平和政策なとは、民族にとって疫病神に成り下がる。」
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「国外移住が何世紀にもわたって進めば、民族はかつてない最良の、たくましい本来の勢力をうしなってしまうことになる・・・」
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「原則的平和政策というものは、戦争を唯一の武器と心得ている政策と同様、百害あって一利なし、荒廃へと導く政策でしかないのである。」
第二章 生存圏確保の理由とその方策
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「ある民族が生存していくのに必要とするパンは、その民族が自由に使うことができる生存圏の大きさによってきめられてしまう。
少なくとも健全なる民族たるものは、必要なものは、自ら所有する自らの土地で調達しようとたえず試みるものだ。・・・
国際貿易、国際経済、他国との交易その他もろもろのものは全て、所詮民族の食糧調達のための暫定的手段である。
・・・民族が生存していくための最も確実な土台は、とにかくいつの時代でも、自ら所有する土地なのである。」
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「民族が健全であるならば、この数は増加傾向をみせることになるだろう。
人間が民族の将来を確実縫い推測できるのは、唯一この人口増加によってのみである。・・・・
人口増加は、生存圏の増大すなわち生存圏の拡大によってのみ解決される、と言えるのではなかろうか。」
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「民族の全生存闘争とは、増加しつつある人口に対し、その一般的食糧確保への前提条件である
それに必要なだけの土地を確保すことについてのみ成立する。・・・
民族が生存闘争を行ううえでの指導部の課題というものは、この民族人口と領土との耐え難い不均衡状態を
徹底的に取り除くこと、すなわちこの不均衡状態をふたたび通常の状態にもどすことであるといえる。」
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「人口と領土面積との不均衡状態を修正するには、いくつかの方法がある。最も自然なのは、
増加する人口に合わせてその都度土地の広さを適合させていくい方法である。
これは闘争を行う決意と、血を投入することを必要とする。
しかしまた、この血の投入こそ、その正当性を民族に認めさせることができる唯一の方法なのだ。
何しろこれによってこそ、民族のこれからの人口増加に備えて必要となる生存圏が勝ちとられるのであり、
戦場に差し向けられた人間の代わりは、もとより沢山いるからである。・・・戦争は民族に大地を与えてきたのだ。・・・
健全で素朴な民族は全て、土地を獲得することに罪の意識をもつことはなく、むしろこれを自然なことであるととらえている。」
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「政治とは、ある民族がこの現世での存続を求めて行う生存闘争を実行していくうえでの技術である。
外交政策とは、その民族にその時々に必要なだけの生存圏を、大きさと質の両面から確保するうえでの技術である。
国内政治とは、かかる生存圏確保のために必要な、投入可能な力を、その人種面での価値および数量の両面から、
民族に備えさせる上での技術である。」
第三章 民族の価値と平和主義的民主主義
ヴェルサイユ体制下の軍事力制限(兵器制限・軍隊圧縮)に関連して
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「剥奪された兵器や、壊された組織形態を新たに作り出したり、編成し直したりすることほど、
簡単に取り返しのきくことはないのである。
簡単に取り返しがきかないのは、民族の血が腐敗してまうことと、内的価値が滅び去ってしまうことなのである。
ヴェルサイユ条約によって我々の民族は、兵力を喪失してしまった、というのが今日の市民的な考え方であるが、
私は次のような理由からこれに異議を唱えることができる。
すなわち、本当の意味での兵力喪失とは、われわれが平和主義的民主主義に毒されることを言うのであり、
またわれわれの民族の持つ最高の力の源泉を破壊し、そこに毒を投げ込む国際主義に侵されることを指すのである。
というのはわが民族の力の源泉は、全て保有する兵器でも軍隊組織でもなk、民族の内的価値、すなわち、人種的意義、
つまり民族自体が持つ人種的価値によって、一人一人の持つ人格的価値が非常に高いことによって、
また自己保存を考えるうえでの健全なる意識によって代表される内的価値なのであるからだ。」
61 反ユダヤ主義の見方をここでも。
「ユダヤ人は、どのような形でも他民族の中に入りこんでいけるのだ。このインターナショナルな害毒と退廃の師は、
その対象となった民族を徹底的に根絶やしにし、腐敗させるまで留まることを知らない。そして最後には、
この狙われた民族の今までの統一のとれていたある特定の人種的価値は失われ、
最終的な衰退が口を開けて待ち受けることになるのである。」
62
「国際主義的根性は、この価値の天敵とみなされねばならないのだ。こんな国際主義的精神によるのではなく、
自らの民族の価値をその信条とすることによって、民族がどう生存し、どう行動するか、を実現し、かつ決定していかねばならないのだ。」
63 ヒトラーによる民主主義否定の論理(指導者原理)
「そもそも多数者が創造的成果をあげたことなど、一度もなかったのだ。一遍として多数派が人類のためになる大発見をしたこともなかったのだ。
個々の人間が常に人類の進歩を作り出したのだ。」