2002年6月19日 本学の非常勤講師依存300.5コマ全体のコマ数の28パーセント強。
講師料支払いに関する事務当局の傲慢な態度・・・訴訟も射程に!
本学の非常勤依存は、私立大学ほどの高い比率ではないが、相当の高率である。そのような非常勤講師の諸先生に対して、人によっては手当ての大幅削減につながる措置が、3月15日になって通知されたという。教授会として、担当教員などを通じて講師を依頼するのは10月から12月(ないし遅くても1月)であり、その時点での一コマあたりの単価を前提に契約関係が成立する。そのような講師交渉・契約時点での長年の契約条件を、講師をひきうけたあと、ひきうけた講師の方々の1年間の仕事の日程、時間配分などがすべて決まった後で(したがって拒否などできないような状況で)、講師料の部分だけを突然、引き下げる措置、あるいは支払い形態を変更するというやり方は、正常な契約社会、理性的な市民相互でのやり方ではない。それは、長年にわたって確立してきた慣行(教員組合との交渉の結果として確立した支払方法)の公然たる違反である。
だからこそかなり多くの非常勤講師の怒りを買っている。法律に違反しなければ何をやってもかまわない、裁判に訴えてくるものがいなければそれでいい,という傲慢な態度、現代法体系の精神を冒涜し、事務的に都合のいいだけの三百代言的な法解釈をするのは大学人のとるべきものではないであろう。
表面的にはそのような近代市民的契約関係に違反する失礼なやり方で当面は何とか押し通してしまえるかもしれない。しかし、そのようなやり方はかならずや講義などに目に見えない形で影響してくる、とみるのが人間心理の通常の理解であろう。非常勤5%カットに「成功」、非常勤講師単価切り下げに「成功」、経営改善に「成功」と目に見える「実績」に喜んでいると、実は、肝心の教育効果、教育内容は低下していたということになりかねないであろう。少なくとも、かなりの数の人の怒りは、きちんとした手順を踏まないやり方のマイナス面を予想させる