2002年10月9日ニュートリノ天文学を開拓した小柴昌俊氏が昨日発表のノーベル賞物理学賞を受賞。基礎研究の重要性、その人類的貢献(=地球上の全地域を含む科学的貢献=狭い地域貢献をアウフヘーベンしたもの=科学的真理の普遍的意味=ビッグバン宇宙論など最新の宇宙論の検証)の深い意味を本学の大学改革の構想にも生かせるといいのだが。
本日の朝日新聞朝刊によれば、小柴氏は、「どんな偉い先生の言うことでも間違っていたら、公の場でもその場で誤りを指摘するのが科学する者の当然の態度だ」といっている(2002年3月、東大卒業式の祝辞で・・・朝日新聞から引用)。わざわざこのようなことを強調しなければならないこと自体、普通には、それがいかに難しいかを示している。
だが、みずから真理・真実と確信したことに忠実な精神、したがって打算的通俗的思考を峻拒するこの基本精神こそは、ノーベル賞にいたる科学的真理・実験データの発見を可能にしたものだろう。世界的業績の背後にある基本精神こそは、科学のすべての分野のものが学び、現実の行動の指針とし、肝に銘じる必要があるのだろう.
少なくとも私は、これを読み、なるほどと納得すると同時に、叱咤され、励まされた。