予感・予測の段階
「もし、ユダヤ人が世界戦争を引き起こしたら・・・」(ヒトラーの1939年1月30日国会演説の口調)
「もし、世界戦争になったら・・・」(ゲッベルスの1941年11月のプロパガンダ言説)
カーリン・オルトやクリスチャン・ゲルラッハの説、そして、私の説は、
世界戦争が、「予言」、「予想」、「予感」の段階と、
実際に世界戦争となった段階では、決定的な違いがあるとみる。
世界戦争の段階になったら、ポーランド総督フランクの言うように、
「ドイツ民族のために」、ドイツの勝利のために、
ユダヤ人の大量殺戮(総督府350万人のユダヤ人)について、障壁はなくなる。
大量殺戮の正当化の単純にして明確な根拠となる。
1941年12月12日のヒムラーの日記の記述、「ユダヤ人、パルチザンとして根絶する(ausrotten)」も、同じ心理状態。