シンポジウム「欧州統合の半世紀と東アジア共同体」
主催:日仏会館、東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター(DESK)、
東京大学現代ヨーロッパ経済史ユニット(CHEESE)
協力:社会科学国際交流江草基金
後援:日本経済新聞社(予定)、日独協会、駐日欧州委員会代表部(申請中)
日時:2008年4月18日(金) 14:00〜18:00/東京大学駒場キャンパスI・18号館ホール
2008年4月19日(土) 10:00〜18:00/日仏会館ホール
今年は、1958年1月、EEC(欧州経済共同体)が発足してから50周年に当る。戦前からの理念や運動の長い歴史を踏まえ、1950年代初頭のシューマン宣言とECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)を起点に制度化へと動き出した欧州統合は、EECとともに仏独の和解と強調を軸に今日のEU(欧州連合)へと発展する本格的な展開を迎える。このシンポジウムでは、欧州統合の推進力となる仏独関係を規定した諸側面に焦点を置きながら、欧州統合の半世紀と現状および今後の展望を議論するとともに、近年急速に高まりを見せている「東アジア共同体」構想の現状・課題を展望する。
プログラム
4月18日(金)
挨拶 木畑洋一(東京大学)
第1セッション:仏独和解と欧州統合
ロベール・フランク(パリ第1大学)
「1945年以後の記憶の争点と仏独和解」
ハルトムート・ケルブレ(ベルリン・フンボルト大学)
「1945年以後の仏独間の社会的関係と仏独和解」
司会:馬場 哲(東京大学)・剣持久木(静岡県立大学)
第2セッション:国際政治の中の仏独関係
川嶋周一(明治大学)
「独仏関係の政治的射程:エリゼ条約を超えて」
ヨアヒム・シルド(トリア大学)
「独仏とヨーロッパ制度:EECからリスボン条約まで」
クリスチャン・ルケーヌ(パリ政治学院)
「拡大EUにおける仏独関係:正当なリーダーシップか?」
司会:森井裕一(東京大学)・J.-F.エック(リール第3大学)
4月19日(土)
挨拶 フランソワーズ・サバン(日仏会館)
第3セッション:経済圏の選択―ヨーロッパと「帝国」の間で―
ジャン-フランソワ・エック(リール第3大学)
「ドイツ、ヨーロッパ、世界:1957年以後のフランス経済開放の境界」
ウェルナー・ビューラー(ミュンヘン工科大学)
「連邦政府・産業界・EEC:1950年代ドイツの統合政策における経済的動機と目標」
平野千果子(武蔵大学)
「 ヨーロッパ統合とフランス植民地帝国−ユーラフリカ概念を中心に」
司会:廣田 功(新潟大学)・H.ケルブレ
第4セッション:記憶・和解・社会的文化的交流
西山暁義(共立女子大学)
「国境を越える教科書−独仏共通歴史教科書の内容と実践」
Pierre MONNET(社会科学高等研究院),
「共通歴史教科書と仏独文化関係の新たな段階」
Hans Manfred BOCK(カッセル大学名誉教授)
「二国間政治協力の社会文化的基盤—独仏青少年交流会の例から」
司会:川喜田敦子(東京大学)・R.フランク
第5セッション:東アジア共同体の現在
田中明彦(東京大学)
「東アジア共同体:経緯と問題点」
深川由起子(早稲田大学)
「アジア型経済統合への道:本質としての機能的協力」
坪井善明(早稲田大学)
「東アジア共同体形成の政治力学」
司会:坪井善明・C.ルケーヌ
最新情報は日仏会館ウェブサイトでご確認下さい。 http://www.mfj.gr.jp/cal_ja_2008-04.html