第三帝国による本格的なガス殺開始、すなわちポーランドをはじめ、その他の地域からの「絶滅収容所」への移送（絶滅政策の始動・実行）は1942年春以降である。
ソ連の場合、1941年6月以降、アインザッツグルッペ（治安警察・保安部の特別出動部隊）による射殺がはじまり、41年8月以降急激にその犠牲者が増えるが、ポーランドに設置された「絶滅収容所」への移送によるものとは区別しなければならない。（たとえば、リトアニアで活動したアインザッツグルッペAのイエーガー報告書、参照）
1942年1月時点（『ヴァンゼー会議』時点）で、それぞれの地域・国にどれだけのユダヤ人が生存していたか、を確認しておく必要がある。
その上で、犠牲者の数は？
問１．絶対数では？
問２．パーセントでは？
問３．絶対数もパーセントも多いのは？
拙著『ドイツ第三帝国のソ連占領政策と民衆1941−1942』同文舘、1994年, 109ページより。
-----------------
ヒムラー、ヒトラーは、「ヨーロッパ・ユダヤ人問題の最終解決」がどこまで達成できたか、戦時中に、統計報告を出させていた。
「ヨーロッパ・ユダヤ人問題の最終解決−統計報告」（1942年12月待つまでの「成果」を1943年はじめに）