2.第二次大戦後、巷に流布する否定論

   -それに対する歴史科学の立場-

 

否定論(否定する意見)
   ・・・自称「修正主義論」・・・唱える人びとは、本物のナチ、ネオナチ、人種主義者、極右勢力、反ユダヤ主義者など。

 

 この「否定論」の主要な担い手たち=本流の他に、その時々の政治情勢で合流するものがある。

さまざまの装いをもった排外的ナショナリズムの潮流。

 

最近(2006年12月現在)の情報(Shoa.de)によれば、ルーマニアでも「ポグロムもユダヤ人大量殺害もなかった」とのホロコースト否定論が物議を醸しだしている(ルーマニアにおけるホロコースト否定論)。


彼らは、
 ・・・「誤った歴史像・歴史認識を修正するのだ」との意見。

 その意見とそれに対する
事実(真実)の提示、事実に照らし合わせた反批判(すなわち存在の実証)は、世界中のいろいろなウェブサイト、各種出版物でも行われています。

 
 どんな「否定論」(「修正」主義)の主張・意見があるでしょうか?

それにたいしてどのような証拠で実証(事実による証明)は

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例示(1)
 

例示(2) 
  
例示(3) 

例示(4) 

例示(5) 

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 「歴史の神は細部に宿る」。

 ガス室を巡る細かな問題も、歴史の真実を解明する上で貴重。おろそかにはできない。(ガス室で大量に殺された人を焼却する炉を建設した会社トプフ社のデータ・展覧会)

 しかし他方、ガス室の実証だけで、歴史学が終わるのではない。

 ガス室の問題は、事実において、大きな歴史の局部・細部の問題である。 
  
 たんなる意見と事実(事実の洗い直し→科学的事実の確定=科学的証拠に基づく事実としての真実)の違いを検証しつつ、膨大な事実群がどのように相互に関連しているかを明らかにしていく作業・探究。

 歴史学は、なぜガス室が、いつからガス室が、どのような諸条件で建設されたのか、といった歴史の大きな関連の探究へと向かう。


 
ホロコーストが、ヒトラー・ナチ体制によって第二次大戦におこなわれたことなので、ヒトラーの研究、ナチ体制の研究、第二次大戦の研究へと関連性を追究していくことになる。


 
ガス室建設の時期、絶滅政策開始の時期、誰がいつの時点で政策を決定したか、なぜか、などホロコーストに関する世界と日本の歴史研究の現状はどうなっているか?