1938年11月29日のシャハト演説(611−EC)


ドイツ・アカデミー経済評議会で。

自分の経済政策の説明。

いわゆる「金融の奇跡」

ナチスの経済的成果

軍需金融のための果敢な信用政策がヒトラーの政治的成功を可能にした・・・

いわゆる「新計画」は、物々交換を基礎にするもの。債務関係の処理を含め外国への現金支払を制限すること。

輸入・輸出コントロール等。

 

「ヴェルサイユ後のドイツ経済の崩壊は、1931年の金融危機で頂点に達した・・・

外国債権者のRun [ran,rn] 〈男〉 〜s/s  (品薄の商品への)殺到; (銀行の)取り付け騒ぎ.  [英語]

250億ライヒスマルクをくだらない額の返済を3ヶ月以内に迫られた。

実際に返済されたその一部分でさえも、ドイツ経済を破壊するには十分であった。

信用取引は廃止。支払取引は大幅に縮小。全大銀行が、債務整理必要。ダナート銀行のように債務整理不可能に陥る大銀行も。

利子率は異常に高騰。破産が飛躍的に増加。個々のすべての破産が連鎖的に他の支払不能へと波及。全経済、特に農業が破滅。

公的金融は希望なし。

すべてのこうした崩壊現象が、必然的に前例のない社会的困窮を引き起こす。

失業数の増大。1932/33年の冬、600万人の大台を越えた。700万への向かうか、という趨勢。

しかも、1926年以降、失業者数は年平均で130万を下ることはなかった。そして、1930年にはすでに300万人を越えていた。

そのような恒常的な大量失業は、最高度の政治的危機を意味していた。

当時の国家がこうした病に対して徹底的な措置をとりえなかったのは、諸政党と利害グループに分裂していたから。議会主義の構成力欠如のため。
不可避的に見える運命への忍従が、国家政策の特徴となった。
それは、一種の正当化を当時広く普及していた古典派経済学(自動回復力を主張する古典的自由主義経済学)に見出していた。自動回復力は、すべての恐慌の中に潜んでおり、自然の経路で貫徹するものとされていた。

この教義の適用は、非常に現実離れしていたし、純粋に機械的な思考にとらわれたものだった。

1931年の恐慌は、戦前の恐慌とはそもそも比較できないものだった。
1908年にはドイツの在外資産は250億ライヒスマルクだった。しかし、1931年は、それと同額の対外債務を抱えていた。
1908年は就業者の数パーセントが失業だった。1931年は、ほぼ3分の一が失業していた。
1905年から1908年には、支払停止が21パーセント増えたが、1928年から1931年には95%増えた。

第一次大戦前の経済恐慌の原因は、ほぼいつも経済的な循環に基づいていた。それは、収穫変動、技術変革、人的予測間違いといったものに影響されていた。

1931年の経済恐慌は、すべての正常な経済的発展を転倒させるような無意味な政治的暴力措置に経済的な終止符を打つことにほかならなかった。

経済が機能しなくなったのではない、すくなくともドイツ経済が。機能しなくなったのは、ヴェルサイユの戦勝諸国の政治であった。

従って、経済はどうすることもできなかった。政治のみが助けとなった。政治がドイツをナチズムによる政権掌握で助けたのだ。

 

ナチス政府は、一瞬たりとも、経済活性化の措置を躊躇しなかった。

しかし、非常に興味深いことに、ナチズムは前もって構想された理論的な経済政策に従って行動したのではなかったことが確認できる。(永岑注:しかし、ヒトラーの構想・武力による生存圏構想・東方大帝国構想は一貫しており、そのための前提条件として再軍備推進は明確であり、それが国家の経済政策・経済指導の中軸となる)

 

(シャハト)は、1930年終わり以降、ナチズムの指導的人々と個人的な関係をもつようになった。・・・ヒトラーは、こまごましたナチ経済政策を作成することを拒否し、党綱領の世界観的基礎付けを堅持した。(ヒトラーの世界観的基礎付けとはまさに東方大帝国建設を目指す首尾一貫した目標体系・その正当化のイデオロギー体系)

 

1933年経済宣言の代わりに、経済行動を開始.. 

.いわゆる消費金融の理念(構想)は、当時非常に多くの人が語っていたが、それは無選択に国家的な貨幣の恵みをばら撒くことを意味したので、完璧に排除された

それによって、アメリカ合衆国やフランスの経済政策(それが示すのは、デフレ危機とインフレ危機が以下に近接しているかであるが)のなかに見てきたような失敗が回避された.

 

 

そうではなくて、最初から、すべての国家的な支援が

 

 


ver・ren・nen→変化117 〈再帰〉 〔h〕 □sich4□ 誤った方向に考え(行動)を進める.―sich4 in eine fixe Idee (eine Sackgasse) 〜 固定観念にとらわれる(観念の袋小路に入り込む). sich4 bei et3 〜 〈何3〉のやり方を間違える.