チェコスロヴァキア民衆の抵抗の鎮圧体制
ハイドリヒの投入(1941年9月―)
ハイドリヒの就任演説の言葉:
親衛隊は「総統と帝国の使命、大ドイツ帝国から大ゲルマン帝国への道を歩む使命を自覚して」執行機関として行動する。親衛隊の任務を全体として述べれば、第一には「すべての敵に対して敵、すべてのドイツ人に対して保護者」というモットーで総括できるものだという。第二の任務は「ドイツ民族の強化」である。保護領における任務を引き受けたとき、二つの柱、すなわちすべての敵を鎮圧することとドイツ民族に良いことで将来のために不可欠なことすべての将来計画が基本になる。
ユダヤ人は、ドイツ圏内部から匕首の一突きがあればこのドイツの発展をかく乱し阻止できることを知っている、と。
第三帝国の支配下・占領下の民衆への態度
ノルウェー、オランダ、フランドル、近い将来にはデンマーク、スウェーデンも含め、ゲルマン民族の住む地域が国家連盟の中でガウ(大管区)ないしそれに類似の形態でわれわれに属すものとなることを明確にしておかなければならない。ゲルマン人は厳しく、しかし公正に取り扱わなければならない。また、わが民族と同じように人間的に指導されなければならない。
東方諸地域に対する態度・・・奴隷化を明言
「スラヴ人は同等に取り扱われることをまったく欲しない。軍事的展開にしたがってロシアにいたるまで、そのウラルにいたるまでドイツ人が上層部を形成し、この地域を原料基盤とし、住民を労働者、いや露骨に言えば奴隷としてわれわれのために投入することになる」、と。
ラトビア人やエストニア人、リトアニア人は再ドイツ化やドイツ化。
ポーランド人分子を次第に東方に追放。
ウクライナが問題・・・広大な原料食料基盤としてドイツ指導下に生存させておく。
「今日われわれは新しい背後の匕首の展開をまさに経験している」と。最近数週間、サボタージュ・グループやテロ・グループによって、収穫の徹底的な破壊によって、緩慢労働によって、背後から匕首が突きつけられている。ロンドンの宣伝
最近数週間の事態は、帝国の統一が「はっきりと危険にさらされている」といえるような状況。
ハイドリヒの基本路線―政策・・・地域の治安平定・・・あらゆるチェコ人の自立性との戦い。チェコ人大衆のドイツ軍需経済への効率的統合。
詳しくは、拙稿「総力戦とプロテクトラートの『ユダヤ人問題』」『横浜市立大学論叢』第56巻人文社会系第3号(内藤純朗教授退官記念号)2006年2月刊を参照されたい。