1.はじめに
ホリエモンは、なぜ一大旋風を巻き起こし、英雄になったか?
なぜあんなにも早く没落することになったか?
日本社会はなぜホリエモンを持ち上げ、英雄視したのか?
同じことは、ヒトラーについても。
ヒトラーが起こした戦争、ヒトラーが起こしたホロコーストについても。
同じことは、イラク戦争にも。
なぜ、なぜ、なぜ? ・・・・研究の始まり
人間は歴史の産物であり、また、人間が歴史をつくる。
歴史ぬきの人間は存在しない。
人間・人類は、地球史の産物であり、地球は宇宙史の産物である。
さて、それでは、歴史学はなにを問題にし、どのようなことを、どのような方法と手段で明らかにする学問でしょうか?
歴史の中で生き、悩み、喜び、競争し、闘いなどしてる人間(たち)に関することなら、なんでも問題になりうる。
人々が、いろいろな問題に苦しみ、悩み、競争し、闘いなどしているからこそ、歴史が問題になる。
問題によっては、大きな論争になり、世界的な関心を呼ぶ。
何を解決すべき課題と感じ、何を問題と感じ、課題や問題として取り上げ、研究するかは、時代や地域、人びとによって違う。
無数の問題群。
無数の課題群。
若い人々がチャレンジすべき問題・課題は、無数にある。
問題・課題の限定
具体的素材・具体例(その必要性)
どのような問題(すべての問題は歴史的である)を考えるにも、科学的・学問的に求められる共通のことがある。
若いみなさん、
「歴史の真実はなにか」を探究し解明する歴史学、その意義と重要性、歴史の科学的研究の意味、方法、手段などについて、考えたことがありますか?
一緒に考えて見ましょう。
最近のニュース:問題の所在
(1)ごく最近(2005年11月ころ)の否定論者逮捕に関するニュースが示すように、極右・ネオナチによる否定論(「修正主義」を自称しています)は決して過去のものではありません。
(日本でも「修正主義」を名乗る人が、歴史研究者を名誉毀損で訴えた裁判がありました。「否定論」の潮流の人が敗訴となりました。否定論の潮流に属するアーヴィングというイギリスの作家は、リプシュタットというアメリカの女性研究者を名誉毀損で訴え、敗訴しました。裁判費用、確か3億円ほどをアーヴィングは支払わなければならなくなりました。)
(2)また最近、核開発問題などの対立先鋭化で反イスラエル・反米・反EUのイラン大統領は、歴史問題では、ホロコースト否定論に組し、世界的に波紋を広げています。
さまざまの理由・背景から行われるホロコースト否定論に対して、われわれはどうすればいいでしょうか?
歴史学のスタンス
歴史の真実を史料に基づいてきちんと調べ、直視する。
この歴史学のスタンスを大切に感じ、みずからもその真実解明に努力してみよう、という人は歴史研究への道にあることになります。