「特殊自動車」(ボックス型荷台の自動車)に関する国家機密文書(BA R58/871[1])
作成:2005年1月
更新:2006/09/30
キーワード:ホロコースト、ユダヤ人大量虐殺、大量殺害、ジェノサイド、皆殺し、ショア
ガス室、移動型ガス室、ガス自動車(Gaswagen)、CO、一酸化炭素、安楽死、T4作戦、「安楽死」殺害、
ナチ、第三帝国、国家機密、警察、治安警察、保安部、親衛隊、ヒトラー、ヒムラー、
------史料@----------
以下の文言が明らかにするように、ユダヤ人は人間としてではなく、物体として、「荷物」として扱われている。
秘密保持のためだけだろうか?
-1ページ-
(治安警察・保安部長官・・・この部署名はこの文書では明記されていない・・・秘密度の高さ)
ベルリン、1942年6月5日
II D 3 a (9)・・・ 作成部数一通のみEinzigste Ausfertigung。
国家機密Geheime Reichssache
I.覚書Vermerk
運転中および製造中の特殊自動車Spezialwagenの技術的改善の件
1941年12月以降、たとえばbeispielsweise、3台の車で97000を加工した。クルムホーフにおける周知の爆発が唯一の事故と評価されなければならない。その原因は、操作の誤りに帰せられなければならない。そうした事故を回避するため、関係部署に特別の指示が発せられた。指示は守られ、安全度は相当に高まった。
その他のこれまでに得られた経験から、以下の技術的改善が合目的的と思われる。
1.)過剰圧力を回避しながら一酸化炭素(CO)の速やかな注入を可能にするため、ボックス後方上部に内径10×1cmの二つのスリットをあける。この隙間に対し外部に簡単に動く薄板の蓋を取り付ける。それによって、過剰圧力が生じた場合、自動的に調整できるようにする。
2.)自動車の輸送力die Beschickung der Wagenは、通常、1uあたり9−10である。積載容積の大きいザウラー・特殊自動車Saurer-Spezialwagenの場合、このように利用することは不可能である。なぜなら、それだけ積んでも
- 2ページ-
過剰積載Ueberlastungにはならないが、走行性Gelaendegaengigkeitの点で非常に効率が悪くなるからである。
そこで積載面積の縮小が必要と思われる。・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
3.)排気口と自動車との間の連結管die Verbindungschlaeucheは、非常にしばしば錆びついてしまう。というのは、連結管が内部から落ちてくる液体によって腐食されるからである。これを避けるために、(ガス)注入用パイプは、(ガスが)上から下に流れ込むように取り付けられなければならない。それによって、液体の流入がさけれらる。
-3ページ-
4.)自動車の清掃を便利にするために、床の中央に密閉しやすい排水口が取り付けられなければならない。・・・・
5.)これまで取り付けられていた観察用の窓はなくてもかまわない。というのは実際には利用されないからである。・・・
6.)(ボックス内)照明器具は、破壊に対してこれまでより強いものとしなければならない。鉄製の格子をランプの上にアーチ上に取り付け、ランプ用の窓の損傷がもう起きないようにしなければならない。・・・・
4ページ
扉を閉めたとき、突然暗くなり、「荷物」が光に向かって突進する・・・ランプは前方に取り付ける・・・
7.)自動車の速やかで簡単な荷降ろしEntladungのために、外へ移動可能な格子をとりつける。それはU字型線路を小さな車で走らせるようにする・・・・・
- 5ページ-
---------史料A---------------
1942年6月23日付秘密文書
治安警察・保安部長官 ベルリン、1942年6月23日
II D 3 ・・・
1.)覚書Vermerk
41年1733号文書により、ガウプシャフト社に車台に取り付ける30台の特別ボックス発注
そのうち20台の車台・ボックスがすでに完成。
残り10台の車台が現在提供され、ボックスAufbauがとりつけられることになっている。
ガウプシャフト社には、現在必要となっている改善を行うことはできないのだが、すべてのボックスをガウプシャフト社で完成させることに決定。
名前の挙がった別の会社Sodomka社は、秘密保持の観点から不適当だからである。
-----------史料B--------------
1942年9月18日のガウプシャフト自動車製造会社の書簡
----------史料C---------
----史料D-------