更新:2006年5月10日

日本学術振興会・外国人研究者短期招聘(連続講義のひとつ)
 

2005年5月10日
ハルトムート・ケルブレ氏(ベルリン・フンボルト大学教授:Cf.社会史講座HP
「第二次世界大戦後のヨーロッパの家族社会史-ヨーロッパ統合の社会史の一側面-」


                                            更新:2005年11月1日
講義は無事終了:

 たくさんの学生諸君を前にするドイツ語講義の通訳は、2000年10月に立命館大学でのケルブレ教授講演の際に経験したが、今回は講義テキストがない(その元になるA4で26ページの著作草稿のみ)ということで緊張した。
 しかし、面白い内容であり、基本的メッセージがはっきりしていたので、通訳することは予想外に楽だった。
 

5月10日の講義の内容・風景など

ケルブレ教授から送られてきた写真(2005年11月1日落手)


  (本学・本館304教室にて)

 ケルブレ教授は、「たくさんの学生が最後まで熱心に聴講していた」と喜んでいた。「この問題は、彼らに興味あるんですね」と。

 また、聴講者の最後の大きな拍手に感激していた。
通訳をした私も大変うれしかった。


 帰国後、届いた礼状にも、「あなたの大学での講義、たいへん気持ちよかった。・・・学生諸君が非常に注意深く耳を傾けていた」とある。学生のみなさんの態度は、ケルブレ先生に非常にいい印象を与えたようだ。

 次の週(5月17日)の講義の最初の時間をとって学生諸君に感想文を書いてもらった。
その多くが、「新鮮な刺激」、「貴重な話」などとポジティヴに評価してくれたのは、なによりもうれしい。
 講義が刺激的で新鮮なので多くの学生諸君が「ずっと真正面を向いて」、集中して耳を傾けたということでもあろう。

 ケルブレ教授にもごくかいつまんで、学生の感想を伝えた。



-----------------

2007年4月末5月はじめの予定


-----------------------以下は、5月9日までの「案内用」掲載事項----------

 本学での講義「第二次世界大戦後のヨーロッパの家族社会史(-ご案内-)は、明日・5月10日火曜日、4時間目(2時半ー4時)です。
 関心をお持ちの方は、どなたでも聴講して下さい。

 聴講者の中で、経済史講義の履修生以外の方の場合、聴講した感想などを後でお寄せいただければ、今後の企画などに役立てることができますので、幸いです(e-mail:nagamine@yokohama-cu.ac.jp)。

                                                  

 ケルブレ教授の履歴・業績

 フンボルト大学(ベルリン大学)
 ケルブレ教授の歴史学部は左手の翼のなか、
 手前のウンター・デン・リンデン通りに近いところ))

      
 (第17回よこはま21世紀フォーラム:2000年10月:歴史セッションで)
           

     17回よこはま21世紀フォーラム以来、企画を暖め、

     昨年8月、廣田功氏(東京大学大学院経済学研究科教授)の協力をえて日本学術振興会に短期招聘を申請した。

     2004年の末になって、短期招聘プロジェクト採択の通知(20041227)がきた。

 

ヨーロッパ統合の社会史について、最新の情報を踏まえたセミナーを本学、東大(本郷、駒場)、千葉大、法政大、中央大、早稲田大、関西では立命館大などで開催したいと考えている。

いずれこのページで詳細はお知らせしよう。せっかくの機会なので奮って参加していただきたい。


 2005年1月13日に正式受諾の返事が来たが、この間の事情変更のため、すなわちケルブレ教授は3つほどの激職(研究所の所長など)で、当初予定の3週間は無理ということになった。

最初の計画では、5月4日ベルリン発、5日成田着、




しかし、最新情報では、日程の都合で、5月5日ベルリン発、5月6日成田着に変更。


 講演・講義の予定

  東大本郷(5月9日)、

  横浜市立大学(5月10日、経済史講義の時間、本館304号室、2時30分−4時まで)、 

  12−15日・・・・関西で神戸大、大阪大において。

  東大駒場(5月16日)、筑波大学(17日か18日)
 
 20日、成田から離日

  という滞在日程となる予定である(飛行スケジュール)。


  講義講演の予定については、東大のCHEESEUNITで詳細な案内がでたのでそれを参照されたい。
     現代ヨーロッパ経済史教育プログラム(東大)





横浜市大では、火曜日4時間目の経済史Bの講義のとき:
講義(90分間)のやり方:ケルブレ教授のドイツ語による講義、その要約で大体1時間から70分。
 その後、若干の質疑応答。


 せっかくの機会なので、経済史講義履修者以外でも、聴講希望者は、どなたでも歓迎します。

 「百聞は一見にしかず」といいます。多くの人が、ケルブレ教授の講義から、いろいろと示唆を得られるのではないかと期待しています。





-----------------

 余談になるが、一度ケルブレ教授にお願いして、ベルリンの連邦文書館調査の期間、フンボルト大学の客員教授用の宿舎に泊まったことがある。その宿舎の写真が見つかったので、掲載しておこう。
 ペルガモン博物館など著名な博物館がいくつもある「博物館島」のすぐそばにある。
 最寄り駅はフリードリヒシュトラーセで、大学まで歩いても近い。
 
 たいへん便利で、私が宿泊していた間にも、東大経済学部の教員、関西学院大学の教員(この方は森鴎外のこと、舞姫のことを調査していた、帰国後本が出版された)などが泊まっていた。

  
  (左手の建物がゲステハウス)
 (奥のほうに進むとオラーニエンブルク通り・・・最新モードの店、ユダヤ人地区、シナゴーグなど)

 

ケルブレ教授の65歳を祝う祝賀会の招待状(Einladung)が届いた(2005年3月25日)。


 ドイツにおいて、どのようなことを行うかの参考までに、その招待状(Einladung)をスキャンして、示しておこう。


歴史学研究所長挨拶はわれわれ日本でもごく当然のこととして、
その次に、モーツアルトの曲の演奏がはいるのは、少しレベル(趣味、文化風土)が違う感じ。

 ついで祝辞が、勤務先のフンボルト大学哲学部Iの学部長、ベルリン工科大学独仏研究センター教授からある。
 そして、記念論文集『ヨーロッパとヨーロッパ人−現代ヨーロッパ史の史料と論考−』のプレゼンテーションとなる。
 誕生記念祝賀会には、記念論文集がすでに出来上がっているというわけである。

  これも日本とはちょっと違う。ドイツでもケルブレ教授のような事例がどの程度なのかは知らない。

そして、ふたたびモーツアルトの曲の演奏。

 最後に、ユルゲン・コッカ(ベルリン科学センター長、ベルリン自由大学長)の「1950年以降のベルリンにおける社会史」という賛辞Laudatio(Laudation)が締めくくる。

 その後、レセプション(パーティ)となる。



 この招待状で、わが国歴史学会でも著名なコッカ教授(邦訳が少なくとも3点はある)の現在の仕事(地位)も知った。




Vortragsmanuskript :Berlin 2007.6.28(3/26)