エクステンション講座(2010年度)
  2つの世界大戦とヨーロッパ統合

第1回 5月12日(水) 18:30〜20:00
第一次世界大戦とロシア革命

<講師>永岑三千輝(横浜市立大学国際総合科学部教授)

 人類史上はじめての世界戦争は、なぜ起きたのか。どのような経過をたどったのか、その帰結は何だったのか。現在の世界の到達点からすれば、第一次大戦当時の世界はどのような段階にあったのか、こうしたことを考えてみたい。第一回の内容は、同僚・友人と作成中の(仮題)上杉忍・山根徹也編『大学生のための世界史講義』の第7章を紹介することにしたい。

 1917年ロシア革命当時の選挙制度とソ連統治システム


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第2回 5月19日(水) 18:30〜20:00 
ファシズムと第二次世界大戦

<講師>永岑三千輝(横浜市立大学国際総合科学部教授)

 第一次大戦の帰結は、ヨーロッパでは、一方におけるヴェルサイユ体制であり、他方ではロシア革命であった。しかし、戦後の平和は、その根底において不安定な諸要因をはらむものであった。ヒトラーは、当時の世界が生み出した必然的現象の一つでもあった。第二回は、前掲作成中のテキストの第8章の内容を紹介することにしたい。

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第3回 5月26日(水) 18:30〜20:00 
総力戦とホロコースト

<講師>永岑三千輝(横浜市立大学国際総合科学部教授)

 ヒトラーの一貫した目標は、世界強国、東方大帝国の建設であり、その帰結は、1941年6月22日の対ソ奇襲攻撃であった。しかし、それはヒトラーの没落を必然化した。独ソ戦から世界大戦への展開、総力戦の泥沼は、支配下にあるマイノリティ抑圧、殺戮を必然化した。ユダヤ人大量虐殺の諸要因を考えてみた。



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第4回 6月2日(水) 18:30〜20:00
世界大戦の克服とヨーロッパ統合

<講師>永岑三千輝(横浜市立大学国際総合科学部教授)
      瀧川貴利(横浜市立大学共同研究員)
      赤松廉史(横浜市立大学共同研究員)

 冒頭の概要でも書いたが、『ヨーロッパ社会史 1945年から現在まで』のエッセンスを翻訳者が紹介しながら、戦後ヨーロッパが歩んだ「普通の人々」の歴史を考えてみたい。家族、労働、消費生活、価値観、社会的不平等、移民、福祉国家、都市化、教育といったことは、ヨーロッパ統合の進展の中でどのように変容したのか。



1987年のケルブレ著『ひとつのヨーロッパへの道』日本経済評論社の翻訳、
       


ケルブレ教授の本学におけるセミナー講演・講義

@21世紀フォーラム「ヨーロッパ統合と日本」(2000年10月)、
  その内容は、永岑・廣田編『ヨーロッパ統合の社会史−背景・論理・展望』日本経済評論社(2004年1月)所収。
              

A社会史全体の見方(2003年5月)、

B家族の章(2005年5月)、

C教育の章(2008年4月)





永岑:Pdf版レジュメ (Web版レジュメ
第一部社会の基本構造の統計

瀧川
Pdf: Web

赤松Pdf: Web

























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高校講座案

 「大学で学ぶこと」、「大学とは」
  -歴史研究・歴史科学の立場から、高校生に-
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エクステンション講座(2007年度)

ヨーロッパ統合の到達点は何を意味するか―極端の世紀20世紀を振り返って―

(5回連続講義:企画書)

2007年5月9日(水)18:30―20:00  講師:西川正雄・東京大学名誉教授

     5月16日(水)18:30―20:00 講師:小野塚知二・東京大学大学院経済学研究科教授

     5月23日(水)18:30―20:00 講師:小島 健・立正大学教授

     5月30日(水)18:30―20:00 講師:木畑洋一・東京大学大学院総合文化研究科教授

     6月6日(水)18:30―20:00  講師:廣田 功・新潟大学教授(東京大学名誉教授)

 

 

 

---------2006年度終了----------

エクステンション講座世界の戦争と民衆」:

2006年12月5日(火)18:30-20:00

第三回「ヒトラーの戦争とヨーロッパの民衆」

 

----------終了-----------

高校講座

2006年11月14日(火) 13:30―15:00
 
神奈川県立追浜高校(学問紹介・史学)

 

 

----------終了----------

2006年度(5月17日・水、24日・水、31日・水、6月7日・水):
エクステンション講座(生涯学習講座)
アウシュヴィッツへの道
      −「過去の克服」の世界的到達点の地平から-


 申し込みに当たっての聴講者の質問・希望など(2006年5月9日現在)

 

講義レジュメ等:

 第1回(5月17日)聴講者の感想意見質問等へのリプライ 

 第2回(5月24日)感想・意見への応答 

 第3回(5月31日):感想・意見などへの応答 

 第4回(6月7日):石田勇治教授(東京大学)(レジュメ) 

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    企画の経過

 東京ドイツ文化センターによる「過去の克服」関連企画(2006年4月6日、19:00より)


講座の趣旨

 
21世紀初頭の現在、「過去の克服」の世界的到達点はなにか?

  過去のたくさん克服すべき問題点のうち、強国(列強)が弱小国・地域を植民地・従属国として隷属させる帝国主義は、世界的原理として第二次世界大戦によって克服された。

 すなわち、列強の帝国主義戦争は、民主主義的原理を中心に結集した勢力(そこにも帝国主義があったが)の反ファシズム(反「日独伊の後進帝国主義・膨張勢力」)の戦争(熱戦)によってしか、克服できなかった。従って、人的物的被害もまた未曾有のものであった。

 それに続いたのは戦勝国の二大陣営における社会経済構築の二大原理間の対立であり、それは冷戦対抗であった。ベトナム戦争など局地的熱戦は発生し多大の犠牲をもたらしたが、列強が直接熱戦を繰り広げることはなかった。
 その東西対抗が冷戦であったことは、冷戦平和の枠組みではぐくまれた自動車・テレビ・ITの普及に象徴される地球規模の人類の生産諸力・科学技術の発達、大衆消費文化・商品売買主体の市場主義・民主主義の発達とあいまって、全体主義的体制を空洞化する役割を果たした。

 冷戦平和期の東側の全体主義とこれとの対抗のための西側の自由の抑圧の被害は、世界大戦期の人類の被害、熱戦がもたらした民主主義と自由の抑圧状況・被害状況とはまったく違う。


 全体主義も、膨張的帝国主義の全体主義(日独伊)と防衛的後進国の全体主義(中央集権的統制主義のソ連東欧型)とでは、被害の所在が違う。(前者では、外国・外国人、後者では国内・内国人)

 冷戦体制解体後の16年間に、大局的には地球上における自由と民主主義が前進したが、湾岸戦争、ユーゴ内戦、イラク戦争をはじめとする諸戦争・諸ジェノサイドが発生した。
 しかし、これらは世界の強国・大国が相互にみずからの植民地・従属国を拡大するために相争った19世紀末から20世紀前半の戦争とはさまざまの次元で異なる。

 冷戦体制解体後16年間の世界を振り返る時、ますますはっきりしてきたのは世界的連帯で解決していくべき地球規模の問題群であり、その平和的理性的解決(科学技術の力によるそれ)ではないのか?

 世界は戦争・紛争を地域の中に閉じ込め(国際機関の力による援助等で解決を図り)、平和をもたらすために国連などの世界的調整機関で努力を重ねることが可能な状況にある。
 こうした平和的解決の方向性をこそより強靭にする、というのが現在の世界の課題であり、到達点ではないか?

 そのためにこそ「過去の克服」が求められるのではないか?
 そして、その「過去の克服」には、過去の悲劇・真実の追究と正確な理解が前提となるのではないか?


 

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Text(koso
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2005年度終了


市民講座(横浜市立大学・2006年1月26日(リーフレット

Am 27.
Januar, dem Tag der Befreiung des KZ Auschwitz, wird seit 1996 in Deutschland den Opfern des Nationalsozialismus gedacht.
(1月27日:アウシュヴィッツ解放記念日・・・・・このことを知る人から、1月26日に市民講座を開催したのは、記念日前日を意識してか、というご質問があったが、そこまで厳密に考えたわけではなく、アーバンカレッジの都合、私の都合その他を調整した結果、たまたま61回目のアウシュヴィッツ解放記念日の前夜ということになった。しかし、結果的には、まさにアウシュヴィッツの悲劇を想起するに一番いい日となっていたようである。)

終了:
 参加者からちょうだいした手書きの感想

    感想集1: 感想集2: 感想集3: 感想集4: 感想集5: 感想集6:   



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終了:
市民講座(東京都渋谷区・千駄ヶ谷社会教育館):2005年11月2日